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メタボリックシンドロームについて

久留米大学付属医療センター 循環器科教授
循環器科・内科
池田 久雄

あなたは内臓脂肪が気になりませんか?
放置すると動脈硬化が進行します。

写真
メタボリックシンドロームや動脈硬化はどうやって診断するのでしょう?

メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)とは、いわゆる「リンゴ型肥満症」と言われる内臓脂肪の蓄積を基盤に、生活習慣病(糖尿病、高血圧、高脂血症)が複数認められる症候群です。

腹囲径(立位から呼気時のへその高さ)が男性で85cm以上、女性で90cm以上あれば、最初の赤信号と考えてください。そして、
(1) 血圧が130mg/85mg以上
(2) 空腹時血糖が110mg/dl以上
(3) 中性脂肪が150mg/dl以上
(4) HDLコレステロールが40mg/dl未満
の、いずれか2項目以上に認められれば、メタボリックシンドロームと診断され、治療が必要です。

一般に内臓脂肪の面積が100cm2以上あれば病的だと考えられ、動脈硬化の進展に大きくかかわります。内臓脂肪の診断には、腹部CT検査が有用です(下図左)。一般に、血管は加齢とともに弾力性は失われ硬くなっていきます。そこに生活習慣病が存在すると、動脈硬化は加速度的に進展し、内部にさまざまな物質が沈着して血管の通り道が狭くなります。そして動脈硬化の最終段階では心筋梗塞や脳卒中が発症します(下図右)。このような動脈硬化の診断には、頚部動脈エコー図検査や血圧脈波検査などが有用です。

当院では、メタボリックシンドロームや動脈硬化の診断に下記検査をおこないます。
(1) 血液および尿検査
(2) 腹部CT検査: 内臓脂肪の面積が測定できます。
(3) 頚部動脈エコー図検査: 動脈硬化の程度を視覚的に評価できます。
(4) 血圧脈波検査: 動脈の硬さ(血管年齢)を評価できます。

ご希望な方は、受け付けまでお申し出ください。
時間予約制(毎週木曜日)13時30分より受け付けいたします。
※昼食は絶食でお願いいたします。
2007年11月20日
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