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内分泌代謝内科外来のご案内

内分泌代謝内科 医師
名取 省一

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医療法人内の異動によりまして、1月から当院で勤務しております 
名取 省一 と申します。専門領域は糖尿病と内分泌疾患です。地域の皆様方へ安心・安全な医療が提供できますように、また、健康増進のお手伝いができますように頑張ります。何卒、よろしくお願いいたします。

さて増え続ける糖尿病に関してですが、2016年の国民健康・栄養調査において、「糖尿病が強く疑われる人」は約1000万人とされ、男女とも60歳以上の割合が増えています。このような背景を踏まえて、2017年に日本糖尿病学会と日本老年医学会は合同で「高齢者糖尿病診療ガイドライン」を発表しました。
現在65歳以上を高齢者と定義していますが、健康状態には個人差が大きいため、総合機能評価(身体機能、認知機能、心理状態、栄養状態、服用薬剤の有無、社会・経済状況)を行い、手段的・基本的ADL(日常生活動作),認知機能、重症低血糖のリスクなどを考慮して血糖コントロールの治療目標を立てることが、この診療ガイドラインの骨子となっています。今までは個々の年齢や健康状態を考慮しない一律の血糖コントロール基準でしたが、新たなガイドラインでは高齢糖尿病患者に対して上記の総合機能評価を行い層別化して、それぞれのカテゴリーで血糖コントロールを行うというものになりました。つまり、ADLの低下や認知症や多くの併存疾患・機能障害のある方の血糖コントロールは、重症低血糖を避けるためにもマイルドに行うべきであると勧告している訳です。

次に意外に多い甲状腺疾患についてですが、甲状腺はのどの気管の上に蝶々が羽を広げて乗っかっているような形の小さな臓器(上下方向3~5cm、重量15~20g)で、甲状腺ホルモンを分泌しています。甲状腺ホルモンは全身の組織や臓器の機能を調節する重要なホルモンです。甲状腺ホルモンが多すぎる状態(甲状腺機能亢進症)では、全身の代謝が過剰に高まる結果としていくら食べても体重が減ったり、汗が過剰に出たり、心臓の働きが活発となるため「動悸」、「息切れ」が出現します。また、腸の働きが活発となるため、「軟便や下痢」が出現することもありますし、精神的にもイライラしがちです。身体が小刻みに振るえる症状(振戦)も特徴的です。逆に甲状腺ホルモンが足りない状態(甲状腺機能低下症)では、上記と逆の症状(「ぼうーっとした感じ」、「脈が遅くなる」、「便秘」、「はれぼったい乾燥した皮膚」など)が出現します。甲状腺機能亢進症の原因疾患の多くが「バセドウ病」で、甲状腺機能低下症の典型的疾患が「橋本病」です。いずれも甲状腺に対する自己抗体ができる事で発症する自己免疫性疾患ですが、適正な治療を行えば上記のような不快な症状は概ね改善致します。甲状腺に異常があるかどうかは甲状腺ホルモンの血液検査と超音波エコー検査ではっきりさせることができます。
本邦における甲状腺疾患患者数は500~700万人と意外に多くて、そのうち治療が必要な患者さんは推定で約240万人と言われています。しかしながら実際には約45万人しか治療を受けておらず、未治療患者さんが多く存在しています。また、なぜか女性に多いことも分かっています。バセドウ病では女性は男性の約4倍、橋本病では女性は男性の実に20倍弱と圧倒的に女性に多い疾患です。上記のような症状がある方は是非一度甲状腺の検査を受けてみてはいかがでしょうか。
2022年5月26日
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