第2回透析セミナー開催
9月30日(日)午前10時から杉病院3階リハビリテーション室で、第2回透析セミナーが開催されました。台風の影響で肌寒い朝でしたが、透析患者さんや御家族59名が参加され、スタッフの参加を合わせると92名でした。堀内雅彦副院長挨拶のあと、透析歴20年の方への記念品贈呈は1名でしたが、都合で参加がかなわず、後日、看護部長より手渡しとなりました。
透析室師長から患者満足度調査報告で、外来透析通院中の患者さん125名のアンケートの結果報告と、毎年施行している避難訓練参加の呼びかけや、平成23年度に実施した避難訓練の報告がありました。次に患者代表の井浦博子さんより「8年間の透析生活を振り返って」と言う題で、『昭和47年は、透析さんは1ヶ月11万円治療費を払っていて、金持ちでないと治療が受けられない時代でした、腎友会の先輩方が厚生省の役員さんに交渉して無料で安心して透析を受けられる様になりました』と話をされ、腎友会のお陰で今がある、腎友会をもっと活発にしていかなくてはいけないという思いと、自分の事は自分でなるべくしていこうという考えを切々と話されました。そして当院の腎臓内科医師、児玉豪先生の教育講演は「透析患者さんの足病変について」でした。糖尿病患者さんだけでなく透析をしている方も注意が必要ということを話されました。その予防の為に年に一回の検査に血圧脈波を追加して、フットケアのチェック項目を増やすことで予防に徹していく事の大切さを話されました。看護師からは足病変の種類 、爪の切り方、正しい靴の選び方、履き方等の説明があり、フットリハビリでは足の血行をよくして予防に努める為、足でボールペンを掴んだり、足のグー、チョキ、パーを、皆がみやすいように高い所からですが参加者と行い、笑いのある楽しい時を過ごしました。管理栄養士からは、透析さんは水分制限があり便秘になりやすく、食物繊維を摂ろうとすると、カリウムが高くなってしまうという方のために、又、食べ過ぎてしまう方にカロリーを抑えた、こんにゃくを使用した料理の工夫等の話がありました。
参加者全員に止血ベルト2本(針を抜いた後を圧迫止血するベルト)ずつと、人工血管の方にはタンブラーを記念品としてお渡しました。終了後、参加した患者さんから「ベルトだ、助かるー」「良かった、ありがとう」という声が聞かれ、又「こういう所に来るととても勉強になる」と話をされており、それを聞いて私達スタッフも大変嬉しく思いました。今後も患者さん、家族の方と共に、お互いの思いが分かり合えるよう会話をたくさん持ち、すべての患者さんが充実した透析ライフが送れるよう、一緒に頑張っていきたいと思います。ウェルカムボードと足の図を書いた説明用紙等、透析室スタッフの手作りで、他部署のありがたい応援とで、第2回杉病院透析セミナーを終える事が出来ました。
透析室看護師主任 田中 美也子
2012年11月29日